冥府魔道といいますな。骨董にしろオーディオにしろ、のめり込んでしまえば金銭感覚はなくなるは家族は放ったらかしだは(家族が見放したとも言う)、まぁ健全な生活を送っている皆さんから見ればどこかネジが外れているとしか思えなくなる。だから「マニア」(もの狂い)というんでしょうが。
自転車も、その例外ではありません。かつてこだわりのランドナーやスポルティフを集めた「魔物たち」という名著(?)があったごとく、はまってしまえば後先なくなってしまいます。
私の周辺で見かけたその手の「愛車たち」を集めてみました。彼らは決して決戦用ではない、さりとてお飾り、でも断じて、ない。
共通項は、持ち主がこだわり抜いて相棒にしている自転車ということです。順次、増やして行こうかと思っています。

hyo_nambei01.jpg (231667 バイト) 南米商会の引っ越しの時、発掘(^_^;)された古いNAMBEIロードフレーム
フレーム番号などから推測するに、かなり初期のものらしく、もう20数年前のフレームです。フォークはありませんでした。パイプは多分、019と思われます。今やすっかりオタクと化した某氏が譲り受け、その後、別のフォークが見つかり、2007年になってようやく蘇生させることができました。
ラグの削り込みをはじめとする工作を見ていると、雑誌「自転車人」に南米社長が「伝説のビルダー」と紹介された理由が分かる気がします。パーツはDURA25周年メーン。レニヤーノグリーンにMAVIC・ORO10の金色がしゃれてますねぇ。
ご本人にとっては初めてのクラシックバイク。スタンダードサイズのクロモリのしなやかな乗り味を堪能されています。寿バイクになりそうですね。
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shimazaki_mini01.jpg (158947 バイト) 24inchチューブラーのミニ・ベロ。もちろん既製品にあろうはずがなく、ケイリンフレームで定評のあるシマザキ(Shimazaki)製スペシャルです。
所有者は現役競輪プロ。あの業界では有名な自転車趣味人で、私などは及びもつかない知識と台数とパーツを所有しております。
元々、24インチのロードレーサーとして組んでいたのを、大変珍しい3tttのオールラウンダーバーを入手したので街乗りプロムナードに変身させたということです。街乗りとはいえ、Cレコード前期型、ラージハブを使った贅沢仕様。ブレーキレバーはCLBかいな? ハンドルバーは3tttの鉄!!。何て言ったかな?この格好のやつ。
聞くところによると、商売道具を発注した後にこれを注文したら、こちらが先に出来てきたそうな。ビルダーもこーゆーの、結構好きなんですねぇ。(ってこんなこと、書いていいんか?)。
仕上げもご覧の通りだし。ちなみにアルファロメオのエンブレムにそっくりのヘッドマークは本人の洒落です。
蛇足ながら、小径車をmini Veloといいますが、それのロード仕様をmini veload などと呼ぶことはありません。タイトルは単なる語呂合わせですのでご容赦下さい。
m(_ _)m
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nambei557-01.jpg (215955 バイト) 20数年間、眠っていたNAMBEIロード。オーナーの健康維持のため、2007年9月、日の目を見ることになりました。
コロンバスSLにカンパSレコード中心で組んだ、ごくオーソドックスなロードレーサーですが、細かいところを見ていくとこれはすごい。
コルナゴ純正のラグはこれでもか、と言わんばかりに先端に行くに従って薄く削り込まれています。明るいガンメタの塗装と相まって、大変綺麗ですね。フォーククラウンはチネリMとのことですが、ヒゲはオリジナル加工。BBもちょっと見たことのない形状をしています。
シートラグからトップチューブ方向を写した写真をご覧になるとおわかりになるように、どこにもひずんだところがない。
実際に全くストレスなく、真っ直ぐ走って思い通りに曲がります。
南米社長が「一番気合いの入っていたころの作品」と自らが認めるほどですから、まぁ そういうこと。
できることなら買い戻したそう、でもありました。
ところでコロンバスのSL系パイプは、その後、SLX、TSX、SLX-NEWなどがありますが、スプラインの入ったSLXやTSXは日本人には硬すぎるようで、周辺にもSL愛好者が多いですね。
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