私が自転車遊びの根城にさせていただいている南米商会(福岡市早良区藤崎)は、全国にお客さんがいらっしゃいます。わざわざ九州の片田舎のショップを気にかけていただくだけあって、自転車に対する愛情と深い造詣をお持ちの方ばかりです。
その中のお一人、名古屋在のNさんは、もちろんロードも何台もお持ちですがピストラーダにずっぽりはまっておられます。久しぶりに近況をお知らせいただくとともに、ピストラーダの乗り方について、大変興味深い話をたくさんご教示して下さいました。
これを読むとピストラーダは、
信号すら守れない社会的幼児たちが乗り回している乗り物とは全く違う、大人の遊びだということが良く理解できます。Nさんの了解をいただき、ご紹介することにしました。

seven01.jpg (164053 バイト)ご無沙汰しております。
ホームページのピストに関する記事を読むと、南米さんでマージのピストラーダを作ってもらった僕は、血が騒いで仕方がありません。でも藤崎は遠い。何度も同じ記事を読み返しています。
今僕が乗っているセブンのピストラーダの写真を送ります。一昨年に発作的にオーダーしてしまったものです。マージの時のつもりで「半年や一年はかかるだろう。それまでに貯金すればいいや」と思っていたら、3か月足らずで来てしまい、金策に走り回りました(カトーサイクルの若旦那によるとアメリカのメーカーもヒマだそうです)。
代理店(あるいはセブンの職人)がスットコドッコイで、カンパのピスト用のハブを使うと言っておいたのに、BBの幅をロードの幅で仕上げてきてしまった以外、溶接もきれいだし、ダブルボトル台座もちゃんと付いてきたし、とても満足しています。
シートステイが15mm、チェーンステイが20mmの丸棒なので、さぞ硬い乗り味だろうと覚悟していたのですが、まったくそういうことはありません。シートステイ、チェーンステイとも砂時計のように湾曲していることが理由でしょうか。
同じチタンのライトスピードとはまったく違って、ずっとマイルド。マージの洗練された乗り味を、もっと近代的にしたような感じです。ただこういう新素材フレーム(もはや死語ですね)に乗ってしまうと、鉄フレームで同等に渡り合うには相当の技量が要ると思います。

今、僕はほとんど2台のピストラーダにばかり乗っていますが、やはりこれは危険な乗り物です。
公道でピストラーダに乗るとき、僕が気をつけていることを参考までに書いておきます。
前後にしっかりしたブレーキをつけることは、公道で自転車に乗るときの最低の条件です。
バックを踏むことはリヤブレーキの代わりにはなりません。
むしろフリー付の自転車よりも、リヤブレーキを使っているような気がします。
調子に乗ってバックを踏んでいると、膝に無用の負担をかけることになります。僕はブレーキの引きしろをかなり大きくしていますが、この辺りは好みです
ね。
スケルトンはロードレーサーに近い方が、良いと思います。固定歯はフリー付よりも、反応が敏感です。ピストに近いスケルトンだと、反応が敏感すぎるのではないでしょうか。
ハンガー位置を高くしないと、ペダルが路面に当たってしまうということを聞いたことがありますが、今まで一度もペダルが路面に当たったことはありません。むしろ気をつけなければいけないのは、駐車場などの車止めや、縁石などにペダルを当ててしまうことのようです。
ギヤ比は3を超えないようにしたほうが良いと思います(チェーンリングが51なら、リヤコグは17以上にする)。固定歯に乗り始めて5年以上経ちますが、今でも思わず足を止めてしまうことがあります。僕のギヤ比は51X19ですが、このギヤ比だと思わず足を止めてしまっても、リヤタイヤがズルッと滑るくらいですみます。また大体の坂はなんとか登れます(ゆっくりですが)。