アルコール度数44.9°。酒税法で焼酎乙類と認められるほぼ上限の酒。
強烈なアルコールというか接着剤というか、その裏にほのかな甘みと果実香が隠されているのですが、何せ表の香りが強烈なので慣れるまではとてもじゃないでしょうね。
焼酎乙類。いわゆる「本格焼酎」の場合、蒸溜を終えて出てくる原酒は、最初60°を遙かに超える、といいます。その後徐々に度数が下がっていきます。「初垂れ(ハナタレ)」とは読んで字のごとく、最初に出てくる原液のことですから、44.9°程度では”誇大広告”である、といちゃもんを付けることも不可能ではない。(^^;)
もちろん冗談で、酒税法の制約がある以上、調整をして出荷するしかないのでありまして、これでも素人には十分すぎるほどであります。ちなみに本当の初垂れを一般の人が飲むのは不可能ですが、まだすごいらしい。
黒木本店、「百年の孤独」や「野うさぎの走り」などユニークな焼酎を造っている蔵です。焼酎かすのリサイクルや飼料化など環境負荷軽減にも取り組んでいることでも知られてますね。
ハナタレ 黒木本店(宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋776)
2011/5/22

 
良く磨き込まれて、雑味の少ない上品な辛口の焼酎。「つるん」とした味、という表現がぴったりでしっかりしたコクも残っています。そうねぇ「南之方」をすごく上品にした感じ、といっても一般の方はわからんな。(^^;)
これは湯割りばかりでなく、ロックなんかでも飲めそうです。
鹿児島市郊外にある七窪大重谷の湧水を利用して木樽で仕込んだという触れ込み。郊外、といってもちょっと下りると住宅地が広がっています。県庁所在地の山の中でこうした水が湧き出ているんだから、シラス台地の力は偉大ですな。
2009全国酒類コンクールで、芋焼酎部門・本格焼酎部門総合1位になったとかで、生産量も少なく、あんまり手に入りませんねぇ。
つわぶき紋次郎 さつま無双株式会社(鹿児島市七ツ島1丁目1番17号)
2011/7/2

驚くほど軽い口当たり。大隅半島の焼酎は、全般にさらりと”軽い”味わいのものが多いけれども、これはその中でも最右翼ではないかと思います。
ただ、芯のない軽さとは違うので安心して飲めますし、焼酎に慣れない人はこれなら親しめるでしょう。湯割りでも大丈夫ですが、この軽さを楽しむのならロックが良いのかも知れません。
これほど口当たりが良い焼酎をロックなぞで飲むと、飲み過ぎるので要注意。
実際、この4合瓶、あっという間になくなってしまいました。
照葉樹林 有限会社神川酒造(鹿屋市永野田町346番地5)
2011/7/18