八幡田倉で有名な川辺の蔵の最高級品。数年前、某所でいただき、うまさにびっくりして以来、ようやく入手することができました。入手の難しさを言えばいわゆるプレミアム焼酎3Mなんかより遙かに上でしょうな。
高良酒造には珍しく黒麹で仕込み、長期熟成(これは2005年製を2011年に出荷してました)させたもの。38°とほぼ原酒。黒麹は甘味とキレの両立が特徴ですが、ともすれば硬く感じるので寝かせて練るのは正解だと思う。
芋焼酎もここまで上品になるんだな、というのが最初の印象。しっかりした味わいと口当たりの良さ、芋で作ったブランデーと言えばイメージが伝わるかいな。なのでこれはストレートで飲むべきです。横にチェーサー置いて。温まるとほのかなメロン香。タクワン香を昇華するとメロンになる、というのはこれで初めて知りました。
(*^_^*)
実は、これと「ろかせず」と標準酒「八幡」の3本セットで、あるものを交換していただいたものです。八幡は仲間に振る舞うけど、あとの2本はやらんもんね。
ギャハハ(^o^)
ナースマンさん、毎度貴重なものをありがとーね。
古八幡(いにしえのはちまん) 高良酒造有限会社(鹿児島県南九州市川辺町宮4340)
2012/11/10

八千代伝」「千代吉」と、薫り高く味わい深い焼酎を造っている大隅半島・垂水市の蔵のニューフェイス。焼酎は3か月〜半年ほど寝かせてから出荷します。寝かせることで荒々しさが取れて丸くなるんですね。
これは、無濾過の製品を、あえてひと月半しか寝かせずに出荷したもので、年末1度きりの限定製品。狙い通り、荒々しさとコクが妙にバランスして独特の味わいです。
ですが、素敵な干しぶどう香は影を潜めてしまっていて、八千代伝と比べると味の深さも軽い感じ。まぁわざと熟成させずに出荷するんだから、これは計算済みということでしょうか。焼酎の新酒と私は相性が悪いようです。
ただ、封を切ってかなり置くと、隠れていた香りが出てくる、というのはよくあることで新酒も同じこと。最近、「さつま白波新酒」をひと月ほど放置すると軽い味わいのままで良い香りが出てくることに気が付きました。
これもしばらく放置すれば、印象も変わってくるのでしょうが、いかんせん仲間内で競って飲むもんだから、そんな悠長なことはしとられんもんね。(^^;)
ひとつき半むろか 八千代伝酒造株式会社 (垂水市新御堂鍋ケ久保1332−5)
2013/1/26

朝鮮半島にほど近い長崎県・対馬の酒蔵が造る焼酎。原料は麦・米混合だけど開栓してしばらくすると、見事な吟醸香が立ってきます。減圧のうまい球磨焼酎に良く似ておるが、あれよりもあっさりとした感じ。この辺は麦の持ち味でしょうか。いずれにしても蔵の実力がよく分かる味だと思う。
大正8(1919)年創業。対馬で1軒しかない酒蔵、ということで、焼酎だけでなく日本酒も造っています。というかこちらが本業。
名前の由来はもちろん、島に棲息する国の天然記念物「ツシマヤマネコ」にちなんだものだけど、島でヤマネコというと"密造酒"のことなんだそうな。と、堂々と長崎県酒造組合のホームページに載っておりました。命名する方も紹介する方も、おおらかだねぇ。(^^;) ラベルのイラストが可愛いぞ。
ちなみに薩摩焼酎にも「山ねこ」という銘柄がありますが、まったく関係はありません。
対馬やまねこ 河内酒造(名)(長崎県対馬市美津町鶏知甲491-1)
2013/2/9