<物欲・世の中には知らない方が幸せということが(絶対に)ある>
古いパーツ、レア物を探すにはどうするか。首都圏、大阪、名古屋の有名店に一見で飛び込んで「ユーレー・ジュビリーとブルーメルそれにカンパ50周年箱入りセットできれば5000番台まで」なんて、いきなり問い合わせても、まず相手にされませんな。下手をすると塩をまかれるかも知れない。初対面の客にもレアものを譲ってくれる親切なお店もないことはないですが、大半はそうはいかない。
で、そうした話を切り出すのは、何度かお店に通って、コマゴマとしたパーツでも買って顔見知りになってから、となりますな。探す側と売り手の信頼関係、ってのが最後の決め手になるような気がします。まぁインターネットでビジネスライクに世界中から探す、という手もありますが。
\(^^\) (/^^)/あだしごとはさておきつ
「川野さん、出てきたバイ。何個使うね」
調子に乗って、あれこれ名前を挙げていたパーツのうち、Simplex-Prestigeが倉庫から見つかった、というのです。それもまとめて。仕上げが微妙に違っているものがあるところをみると、ある程度年代に幅があるようです。
「おぉ! やればできるやんけ。取りあえず1コしか使えんけど」(^^ゞ
「こげなとも、出てきたバイ」
と次に副社長が見せたのが、TAの3アームクランク。なぜか左クランクが失われているので、これを手当てしなくてはなりません。
それ以前にも発掘されたパーツがいくつかあります。例えば
Lyotardのペダル
Mafac・Ride(センタープルブレーキ)とレバー
26×13/8のアラヤタコ穴リム
Simplexのチェンリング(48×32T)てなところ。
都会の大きなお店にしてみればなんて言うこともないのかも知れませんが、九州の片田舎でこれだけ見つかればオンの字です。
「TAのクランク、5ピンはまだ手に入るバイ。左クランクは付けっ放しにして右クランクを3アームと5ピン+Simplexでとっかえひっかえして遊んだらどーね」
「おぉ! それはよか! おもしろか! やろーばい!」 
通勤お手軽自転車だったはずなのに、いつの間にやらあらぬ方向に暴走しているのであります。
2003/11/26

<無理難題・触らなければ犯罪にはならない(と思う)>
自転車の性能の7割は車輪で決まる、とはよく言われます。いくら良い(と言われる)フレーム、最高級パーツをおごっても、足元がしょぼければ駄作、になってしまう。人間と同じですな。
で、性能だけではなくて見栄えも変わってくるのでありまして、せっかく無駄金を注ぎ込むのだから足回りを決めたい。それで南米倉庫からデッドストックのハブだのリムだのを引っぱり出して昔懐かしい650Aサイズの車輪を組んでもらったのです。
リム  :アラヤ36H(タコ穴)
ハブ  :プジョー(マイヨーOEM)ラージ
スポーク:ホシ#15-#16
タイヤ :ミツボシトリムライン35

 
タコ穴リムは、3セットも出てきたので死ぬまであります(^o^)/。
実は、組んでもらった直後にスーパーチャンピオンの650A、650Bが見つかったのですが、さすがにあきらめて似たようなアブナイ遊びを始めた朝練仲間にお譲りした(って、私の所有ではないが)次第。
二日酔いの頭を抱えながらタイヤをはめて、フレームにセットしたらなんか変。
おやぢ「社長、真っすぐはまらんバイ」
社長(しげしげとながめながら)「こりゃ、あちこち当たっとる」
二日酔いのせいではなくて、実は老眼が進んで細かいところが見えていないという事実がばれてしまった。
エンド幅120mm用のハブ軸を130mmに替えて取り付けているわけで、当然、エンド周辺の様々な角度が変わってしまう。ハブもフレームもこんな使い方を想定してないので、無理が来るのは当然であります。
当たっていたのは、マッドガードのステイのねじとチェン、スプロケットとエンド先端。ステイ取り付けダボも最初から内側に曲がって付いているみたい。
ねじとチェンの干渉は薄いワッシャで解決。
ダボはほんの1ミリ足らずモンキーレンチで外側に曲げて解決。
問題は、スプロケットとエンド先端部の干渉です。社長は、まずハンマーで叩いてへこませにかかったのですが、へこまない。こういう時、たっぷりと肉厚のある安物は大変ですな。(^^ゞ
無理と見て、リューターで削ること2回。コンマ何ミリの隙間ができた。これで大丈夫、と思っていざ回すとやはり微妙に当たる。で薄いワッシャをハブ軸にかませると、何とかクリア!
いずれにしても、1ミリ以下の調整にたっぷり2時間を費やしてしまいました。
で、成果は? 磨き込んだラージハブとタコ穴リムの組み合わせは、とってもいい雰囲気なのですが、それ以外は、というと・・・・。
 古いヤワなリムに重たいタイヤの組み合わせは、乗り心地は良いけれどお世辞にも走る、ホイールではない。
 おまけに、ひと回り小さいホイール用のマッドガードが妙に窮屈で、”こりゃ、650A用のフェンダーを探さないと・・・・”と考え始めるにいたって、飛んでもないものにはまっちまった。というのが正直なところですね。ハハハ。
2003/12/26

<修行・パーツは磨けば光る(こともある)>
銀輪、と言います。
自転車の魅力のひとつが、磨き込まれた金属パーツの美しさであることに異存はないと思います。鉄には鉄の、アルミにはアルミの光り方があって、飽きません。最近のパーツは大抵アルマイト処理してあるし、黒い部品が流行しているようですが、見た目が重たい。戦闘的ではあるけれども、自転車本来の軽快さ、美しさを損なっているように思いますがねぇ。
某国産最大手のB社が、健康志向のおじさんをターゲットにして売り出した軽スポーツ車など、こんな考え方は採用していないようで、真っ黒け(^0_0^)。
通勤短足号は、50のおっさんが乗るのですからやはりキラキラと朝の陽射しを跳ね返しながら通勤したい。
昭和30年から40年代に、高嶺の花のイタリア、フランス製パーツを指をくわえて眺めるしかなかったおじさんにとって、これもまぁトラウマなんでしょうな。
\(^^\) (/^^)/閑話休題
通勤短足号改造の大きなポイントは、チェンホイールであります。ぴかぴか光るTAかストロングライトで決めたい。TAは現行品ならありますが、ロゴが横向き・・・。で、Yahoo!オークションで入手したのが昔の縦ロゴ165mmのTA(これなら例の3アームと互換性アリ!)とストロングライトの星形パターン52×42Tのチェンリング。中古ですが、いずれも磨けば光る、タマであります。
磨きに使っているのは、ホルツのコンパウンド。粗目、細目、極細の小さいチューブの3本セットがDIY店に売ってます。粗目→細目→極細の順で磨きますが、これはもう、根気あるのみ。目立つキズがある場合は、600番と800番の耐水ペーパーで下処理をしておきます。
コンパウンドで注意するのは、柔らかい布にごく少量付けること。磨き布で一番良いのは天然のセーム革なんだそうだ。コンパウンドをたくさん付けてもふき取る手間が増えるだけ。きれいにはなりません。
次に、直線的に磨く。こねくり回してはいけません。
最後に忘れてはいけないのが、粒子の大きさを変える際と、仕上げは、きれいな布でこれでもかというぐらいふき取ってやる。
いずれにせよ、丹念に作業すればするほどつやが増す、正直なものです。
一心不乱に、ナニも考えずにひたすら磨く。お念仏なぞ唱えながら手を動かせば、部品がアルミ地肌の美しい光を取り戻すころには人間も磨かれて人格高潔になっている、という次第。
ン? そーゆうオマエσ(^^;)は、全然磨いてないだろうって? \(^O^)/ギャハハ!
2004/1/16